帰化後の手続き

長い審査期間を経て無事帰化が許可された場合、許可後に「在留カードの返納」「帰化届の提出」と2つの大切な手続きをする必要があります。難しいものではありませんが、それぞれ期間が決まっています。期限内に行わなければ罰金の対象になるので注意が必要です。帰化許可後は、この2つの重要な手続き以外にも行うことがあります。この記事では、帰化許可後の流れと手続きについて説明します。

帰化が許可された後の流れ

  1. 帰化が許可されると官報に掲載され、後日、法務局の担当官から本人に連絡があります。
    ※官報とは国が発行する機関紙(新聞のようなもの)です。
    官報はインターネットでも閲覧可能です。
  2. 担当官から指定された日に法務局へ行き、「帰化者の身分証明書」「帰化許可通知書」が交付されます。
  3. 在留カード(特別永住者の方は特別永住者証明書)を返納する。
  4. 帰化届の提出

必ず行わなければいけない手続き

①在留カード(特別永住者の方は特別永住者証明書)の返納

帰化の許可の日から14日以内に在留カードまたは特別永住者証明書を返納します。

返納は直接、自身の住所を管轄する地方出入国在留管理局、支局、出張所へ持参または送付でも返納可能です。

送付の場合は「在留カード等の返納について」を添付して送付します。
参考書式については出入国在留管理庁ホームページよりダウンロードできます。
参考書式

【送付の場合の送付先】

〒135-0064
東京都江東区青海2-7-11 東京港湾合同庁舎9階 東京出入国在留管理局おだいば分室あて
  ※封筒の表に「在留カード等返納」と表記して送付します。

②帰化届の提出

帰化の許可の日から1ヶ月以内に帰化後の本籍地または住所地の市町村役場に「帰化者の身分証明書」を添付し「帰化届」を提出しなくてはいけません。届出は本人が行いますが、15歳未満の方については法定代理人が行います。
「帰化届」は提出先の市町村役場のホームページよりダウンロードできます。
※A3用紙を指定している場合もあります。

必要なもの

  • 在留カード
  • 本人が確認できるもの(運転免許証、パスポートなど官公署が発行した顔写真が付いているもの)
  • 本人の印鑑

帰化届を提出する際の必要なものについては提出先によって異なる事がありますので事前の確認が必要です。

その他の手続き

国籍離脱

帰化が許可されると2年で元の国籍は除籍されます。ですから、国籍離脱の手続きを行わなくてもいいのですが、その間、2重国籍の状態になってしまいます。日本は2重国籍を禁止していますので、その間に相続など発生した場合、手続きが非常に大変になります。また、元のパスポートを使用すると刑事罰の対象になります。

帰化前に国籍離脱を行っていない場合は、帰化後に大使館で国籍離脱をすることをオススメします。

名義変更など

  • 運転免許証
  • パスポートの申請
  • 銀行口座
  • 不動産の名義変更
  • 営業許可証の変更
  • その他、携帯電話や各種保険など契約しているものの名義変更など