帰化申請をするときの流れ

この記事では帰化申請全体の流れについて説明します。外国人の方が長く日本で生活していると、結婚前、就職前に帰化を考える方もいらっしゃるのではないでしょうか?この先も日本で生活していくなら、帰化して日本国籍を取得することで日本国民としてメリットを受けることができます。しかし、どこへ相談し、どのような手続きの流れになるのか知らない方も多いと思いますので、全体の流れを掴んでみてください。

帰化申請の流れ

①法務局に事前相談

まずは帰化要件を満たしているかを相談する必要があります。
帰化申請をする場合、申請先は法務局になるので、自身の住んでいる場所を管轄する法務局に相談します。
相談は予約制となっていますので、まずは電話で事前相談の予約をします。およそ1ヶ月先の日にちを指定され、日程調整をして予約をします。

法務局によって予約制ではない場合もありますので、いずれにしても必ず法務局に確認が必要です。

相談は1時間~1時間30分で生活状況などヒアリングされます。

【必要な持ち物】

・パスポート
・在留カード、特別永住者の方は特別永住者証明書

上記2つ以外に公的な書類(源泉徴収票、住民票の写し、結婚証明書など)も帰化要件の判断材料にもなりますので、持っている場合は一緒に持参します。

②必要書類の収集・作成

事前相談の結果、要件を満たし申請可能と判断されると、「必用書類一覧」と「帰化申請の手引き」が渡されます。リストに沿った必要書類を集めていきます。

段階的に集めるように指示され、集めた書類を確認するため何回か法務局に行く場合もあります。

必要書類は大きく「本国書類」「日本で収集するもの」「作成が必要なもの」の3つです。

本国書類は大使館、領事館で取得できるものもありますが、本国でしか取れなものもあります。その場合は本国にいる家族に代理取得してもらい日本に郵送する方法を取るのが一般的です。

日本で収集する書類のうち、役所などから取得するものについては有効期限が3ヶ月となっています。取得するタイミングを調整しながら取得します。

作成が必要な書類は「帰化申請の手引き」に記載例があります。書くときの細かい決まりもあるので、しっかりと確認し正確に記載します。

③申請・申請受理

必用書類揃ったら、いよいよ申請です。
申請も事前に予約が必要なのであらかじめ予約の電話をします。1ヶ月~2ヶ月先を指定されるのである程度書類が揃ってきた段階で申請の予約をします。全て揃えてから予約した場合、書類の有効期限が切れる可能性があります。

申請は必ず本人が申請します。

申請をしてその場で受理される法務局もありますが、必用書類を確認し問題がなければ後日申請受理と2回に分けているところもあります。申請する法務局によっては2回行く必要が出てきます。

④面接

法務局から面接日を決めるための連絡が本人にあります。面接は申請後2~3ヶ月後に行われます。面接で聞かれる内容は人によって異なりますが、申請書に沿った家族や仕事のことについて聞かれることが多いです。

面接時の持ち物を指示されることもあるので忘れずに持参しましょう。
服装について、スーツなどを着て行く必要はありませんが、清潔感のある服装であれば大丈夫です。

⑤許可・不許可の通知

法務省民事局→審査→法務大臣の決裁によって許可・不許可の決定がされます。
帰化が許可されると法務局の担当官から本人に電話で連絡があり、官報に掲載されます。

帰化許可された場合は次の2つの手続きが必ず必要です。

14日以内に在留カード、特別永住者の方は特別永住者証明書を返納します。
返納は管轄の出入国在留管理局で行います。

30日以内に住所地の市区町村の役所で帰化届を提出します。

申請から結果の通知まで10ヶ月~1年くらいかかります。事前相談の期間を含めたトータルでは1年半くらいの期間がかかります。